『リボンの騎士 ザ・ミュージカル』ソング・セレクションを見て聴いて・・・
既に火曜日にヨドバシAkiba内のタワレコで、いわゆる“フラゲ”をしていたのですが、
今日になってようやく、封を開けることが出来ました(苦笑)
もっとも、以前に買ったままで、まだ封を開けていないコンサートのDVDが何枚もありますので、
それに比べて今回は、私としてはかなり早く封を開けた分類に入るのですが・・・(爆)
で、ですね、CDに入っている曲を一通り聴き、そして、初回版特典の台本をサラッと読んだのですが、
ミュージカルに対する期待が、さらに思いっきり高まってしまったというのが、率直な感想です。
私の中で宝塚歌劇というのは、歌舞伎と並んで“敷居が高い”というイメージがあって、
今回の『リボンの騎士』は、“宝塚歌劇団全面協力”のミュージカルということで、
超本格的な“肩肘張ったミュージカル”になるのではないか、と思っていたのですが、
曲を聴いて、そして台本に軽く目を通した限りでは、堅苦しい雰囲気は感じず、
決して敷居が高くない、誰でも楽しめるミュージカルになっているんですね。
甲斐正人さんによる曲は、本格的でありながらも、アレンジがバラエティーに富んでいて、
木村信司さんによる脚本には、“モーニング娘。のミュージカル”らしい台詞や演出が散りばめられている。
今回のミュージカルは、宝塚の真似事ではなく、しっかりと、
“モーニング娘。と美勇伝によるリボンの騎士”になっている
と言えるのかもしれません。
ただし、木村信司さんの脚本には、“モーニング娘。らしさ”が散りばめられている一方で、
客席のリアクションまで計算に入れられているという、“プロの仕事”も垣間見えるのです。
例えば、誰かが登場する部分では「客席から歓声」と書かれていたり、
例えば、客席が盛り上がるであろう台詞の部分では「客席から拍手、起こるはず。」と書かれていたり・・・。
そういう事まで書かれている台本を、公演本番よりも前に手にしてしまった私にとっては、
計算通りにリアクションをしないといけないかのような、
ちょっとしたプレッシャーのようなものも感じてしまうのですが(爆)、
そこまで計算に入れながら、1つの作品を作り上げる木村さんは、凄い方なのだと思います。
いずれにしても、モーニング娘。の過去のミュージカルとは一味も二味も違う、
素晴らしいミュージカルになっているような気がして、
今から実際の舞台を観に行くのが、楽しみで仕方がありません。
ところで、CDに封入されている歌詞カードの1ページ目に、木村信司さんがこのような言葉を寄せられています。
レコーディングの思い出として忘れがたいのは、「葬送」を録音したとき、最後のコーラスがぴったりと決まり、録音ブースの内からも外からも喜びの拍手が起こった瞬間です。コーラスは声の響きあいを大切にするため、出演者たちがそろってブースに入り録音しました。このため一人でも音を外したら、やりなおしになる真剣勝負だったのです。
お届けしたかったのはこの、真剣勝負の声でした。「リボンの騎士 ザ・ミュージカル」はフィナーレを除き、すべて生演奏にて上演されます。ですからCDも、その流れに沿いたかったのです。出演者たちの、できるかぎり加工されていない生々しい声。それは青葉がぐんぐん繁るようなステキな響きを持っています。
数々の名歌手、アーティストを録音し、海外での受賞歴を持つベテラン・ミキサーが、ハロー!プロジェクトの声を聞くなり述べた一言をお伝えし、皆様へのご挨拶を終えたいと思います。
「・・・(ただの)アイドルの声じゃない」
その道のプロである木村さん、そしてモーニング娘。や美勇伝による、真剣勝負のレコーディング。
レコーディングですら真剣勝負なのだから、舞台本番は、更なる真剣勝負の場となるはず。
その舞台は、世間一般で言われる“アイドル”が演じる、学芸会の延長のような舞台であるはずがなく、
“モーニング娘。らしさ”を残しつつも、本格的なミュージカルに近いものになることでしょう。
そんなミュージカルを、我々ファンだけではなく、多くの人に観て貰いたいです!!