Carry On my way ~The Other Side of "note"~

主に女性アイドルの事を超不定期に徒然なるままに記すブログ

事の本質

産経新聞社のグループ会社:産経デジタルが運営するニュースサイト『イザ!』に、
ハンドルネーム“hanasan”こと、ジャーナリスト:花岡信昭氏が、
『「モー娘。」ファンの必見記事』という、ある意味、非常に興味深い記事を書かれています。
(花岡氏が発行されているメールマガジンにも、同じ記事が掲載されたようです。)


  ◎イザ!:「モー娘。」ファンの必見記事
    http://hanasan.iza.ne.jp/blog/entry/164271/


私も花岡氏が仰るところの“モーヲタ”の1人ですので、
お勧めされた朝日新聞asahi.com)の記事を読ませて頂きました。


  ◎asahi.comつんく♂さんに聞く「モー娘。」結成10年
    http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY200705030090.html


読ませて頂きましたが、このさほど長くはない記事の、どこをどのように読めば、
花岡氏が書かれているような、

モーニング娘。」登場の時代背景などを分析しているのだが、その歌や踊りはうまくないと断定しているのである。

朝日新聞の専門記者が「モーニング娘。」の歌や踊りはうまくないと保証してくれたのは、大変、心強いかぎりである。

という結論に至るのか、朝日新聞の記事を何度読み返しても、私には理解が出来ません。


その朝日新聞の記事の中には、確かに、

歌や踊りが必ずしもうまくないのに人気を集めるアイドルは、欧米にはあまり見あたらない。なぜ日本にはアイドルがいるのか。

という記述があり、花岡氏はこの記述を「断定」と捉えられたようです。
しかし、同じ記事の中には、次のような記述もあります。

普通の女の子の気配を残し、過去のアイドルに比べ鍛えられたパフォーマンスを見せるモー娘は、一つの到達点なのかもしれない。

全く別々の記事ならまだしも、同じ記事の中にあるこの記述を見逃していたとするならば、
ジャーナリストである花岡氏の文章読解力には、大きな疑問符を付けなくてはなりません。
また、自身にとって都合が良い部分のみを引用し、都合が良いように解釈をしたとするならば、
花岡氏のジャーナリストとしての資質に、極めて大きな疑問符を付けざるを得ません。
捉え方によっては“事実の歪曲”と言われても仕方が無い文章を書かれているのですから。
更に言えば、朝日新聞の記事を引用することによって、
「自分の意見ではなく、朝日新聞の記者が書いている事なんですよ。」
と、一種の逃げ道を作り、責任転嫁をも図らんとする姿勢には、大きな疑問を感じます。


花岡氏はモーニング娘。の事が余程お嫌いなのでしょう。
いや、彼女達の事以上に、自身のブログを“炎上”させた、我々“モーヲタ”の方が嫌いで、
「嫌い」という感情を通り越して、強い恨みをお持ちなのかもしれません。*1
趣味や嗜好は人それぞれですから、私は「モーニング娘。のコンサートを見て下さい。」とか、
モーニング娘。の曲を聴いてみて下さい。」などとお願いするつもりはありません。
そして、「モーニング娘。には、ダンスが上手いメンバーもいるんですよ。」とか、
モーニング娘。には、歌が上手いメンバーもいるんですよ。」などと言うつもりもありません。
理解を示されない方にそのような事を言うだけのエネルギーがあれば、
もっと別な事にエネルギーを使った方が、余程有意義ですからね。


でも、花岡氏にこれだけは申し上げておきたいと思います。
我々は単に、モーニング娘。を批判された事について腹を立てているのではありません。
今回の記事も含めて、花岡氏の“姿勢”に腹を立てているのです。


今回の花岡氏の記事、そして寄せられたコメントに対する返答を読むと、
何か別の意図を持って、今回の記事を掲載したようにも感じられるのですが、
私が推測している通りの意図があるとするならば、それは無駄な企てだと申し上げておきます。
ジャーナリストではない人の中にも、花岡氏と同じくらいの読解力・・・
・・・いや、花岡氏以上の読解力がある方は、ごまんとおられますし、
我々“モーヲタ”以外にも、花岡氏の記事に疑問を投げかけている方はおられるのですから。


そして、もし今後もインターネットの世界で情報を発信されるのであれば、
「実名は良くて、匿名は悪い。」などという、短絡的な考え方は改めるべきです。
記事の善し悪しは、名前を明かす・明かさないという次元で決まるものでは無く、
書いている人の“資質”と“意図”によって決まる事であるはずです。
実名であれば好き勝手な事を書いて良いという事には、絶対になりませんよ。


もういい加減、“事の本質”に気付かれては如何でしょうか?


(以下は、この日記の“縛り”をあえて解きましたので、隠します。)


原則として私は、思想・信条に関する話題には触れない、
そして、それらに関する記事は書かないという“縛り”を作っているのですが、
今回はあえて、花岡信昭氏のジャーナリストとしての姿勢を問うために、
『イザ!』に5月2日付で掲載された花岡氏のコラムから、一部引用します。
(ちなみに『イザ!』は、自宅でも会社でもRSSリーダーに登録して、チェックしています。)

 それにしても、欧米の主要メディア(とりわけ日本特派員)の勉強不足は度が過ぎる。中国、韓国などは一定の意図に基づいて罵詈(ばり)雑言を浴びせるのが「報道」と心得ているようだから、論外であって、あれは新聞ではなく「機関紙」だ。だから無視するのが一番いい。


 欧米民主主義国家のメディアがこれほどひどいとは、寡聞にして認識不足だった。何につけ「日本たたき」は売れるネタなのであろう。自分たちの国家で「戦争と性」がどのように扱われてきたか、そこに思いをはせる人間的器量にも欠けている。

 三十数年、新聞記者をやってきたが、「事実を踏まえて記事を書く」のは基本中の基本と教わってきた。「慰安婦狩り」「性奴隷」などは虚構の産物であった。欧米メディアもその事実に気付き始めたのなら、早く「訂正」を出すことだ。これも報道の基本である。

このコラムを踏まえた上で花岡氏に改めて問いたい。
あなた自身は、教わってきたという“基本中の基本”を守って記事を書いているのですか?
自身は欧米メディアのように不勉強ではなく、“論外”な記事は書いていないのですか?
「こっちは重要な政治・歴史の問題。たかがアイドルの話と同列で語るな。」
などとは言わないで下さい。
政治・歴史の問題も、エンターテインメントの話題も、同じジャーナリズムに変わりはありません。
重要度は格段に違うでしょうが、“事の本質”に変わりは無いはずです。
先程の記事も、この5月2日付けの記事も、ジャーナリストを自称するあなたが書いたものです。


花岡信昭さん、他国のメディアの姿勢を問いただすよりも前に、
まずは自身のジャーナリストとしての姿勢を自問自答して、
是非とも、あなたが言うところの“報道の基本”を我々に示して下さい。


私はジャーナリストとしての、あなたの姿勢を見届けますよ。

*1:私は“炎上”という現象自体は良しとしませんが、花岡氏のブログの事件については、花岡氏自身が蒔いた種であると考えています。