Carry On my way ~The Other Side of "note"~

主に女性アイドルの事を超不定期に徒然なるままに記すブログ

『容疑者 室井慎次』を観ました

今日は18時から、テレビで日本シリーズを観戦していたのですが、
多少後ろ髪を引かれつつも、21時からフジテレビで放送されていた『容疑者 室井慎次』を観ました。


この作品は劇場でもDVDでも観ていないので、今日のテレビ放映で初めて観たのですが、
良い意味で“踊る”らしさが感じられない、なかなか見応えのある作品でした。
もっともテーマ自体は、『踊る大捜査線』から一貫して描かれている、
警察組織の問題や権力闘争・組織間闘争などを、思いっきり前面に押し出したものだったので、
そういう意味では、“踊る”らしい映画なのかもしれませんが・・・。
そして、“踊る”らしさが感じられたと言えば、登場人物の掴み所の無さ、不気味さ、そして“キレ具合”でしょうか。
八嶋智人さん演じる、勉強は出来るけど思考回路が“お子ちゃま”の灰島弁護士と、
一挙手一投足に対して機械同然に無感情に法律用語を並べ立てる、彼の取り巻きの弁護士達。
そして、罪悪感の欠片もなく、あっけらかんと事件の真相を語る、木内晶子さん演じる女性・・・。
彼らの姿に怒りや空しさを感じながら映画を観ていた私は、
君塚良一さんの“マジック”にハマってしまったのかもしれませんね。


その君塚良一さん、この作品では脚本執筆だけではなく監督も務められていたようですが、
車移動の際の車内のシーンは頂けませんでした。
テレビドラマでも、実際に車を走らせるなり牽引するなりして、車外の“生”の風景を撮影しているこのご時世に、
いかにも「車外の風景はハメコミ合成しています」という映像は、果たして如何なものかと・・・。


ただ、個人的にはその1点を除けば、先程も書いたとおり見応えがある作品でした。
「弁護士が警察上層部に手を回して逮捕を頼めるの?」などという疑問はナンセンスです。
この作品はあくまでも“フィクション”、即ち“作り物”なのですから・・・。