Carry On my way ~The Other Side of "note"~

主に女性アイドルの事を超不定期に徒然なるままに記すブログ

『バックダンサーズ』の感想をもう少し・・・

昨日の日記(http://d.hatena.ne.jp/hiro2hiro2/20060915/1158325482)に引き続いて、
映画『バックダンサーズ!』の感想などを、もう少し突っ込んで書いてみようと思います。
(以下、若干のネタバレを含みますので、「続きを読む」で隠させていただきます。)


まずハッキリと言ってしまうと、ストーリーは・・・


  主人公の4人が、トップボーカリストの“バックダンサーズ”として集まる。
        ↓
  そのボーカリストが、コンサート中に突然引退を宣言して、路頭に迷う。
  (ちなみに引退理由は、IT企業の社長との結婚。)
        ↓
  売れないロックバンドと“ドサ回り”をするなどするも、
  新しいユニットが売れてきたことを理由に“不要”として、会社から解散宣告。
        ↓
  “解散ステージ”で喧嘩別れをして、4人別々の道を歩み始めるが・・・
        ↓
  「このままじゃ終われない!」と4人は再集結。
        ↓
  彼女達の熱意に心動かされた担当マネージャーも一念発起して、
  一夜限りのダンスイベント開催を目指して奔走。
        ↓
  そして、一夜限りのダンスイベントは大成功を収める。
        ↓
  4年後の2010年、デビュー前の彼女達がダンスの練習をしていた広場には、
  ドーム球場での彼女達によるカウントダウンライブを告知する看板が掲げられていた・・・。


・・・と、いわゆる“青春映画”にありがちな、ベタとも言える展開を見せます。
(上に書いたストーリーは、本当にザックリと書いた物なので、実際にはもっと多くのエピソードがあります。)
作品を見る上では、このベタな展開を受け入れられるか否かが、評価の最初の分岐点になると思うのですが、
個人的には、この手のベタな展開が大好きなので(笑)、素直に作品を楽しむことが出来たのかもしれません。
ただ、ストーリーに関して、ただ1つだけ苦言を呈させていただくとするならば、
ミウ平山あやちゃん)と茶野マネージャー(田中圭さん)の恋愛エピソード&キスシーンは不要だったかなぁ・・・と。
いえ、決してですね、ミウの唇を奪った茶野マネージャーが羨ましい!ということではなくてですね(爆)、
スキー場のゲレンデで、(酔った勢いで?気分が盛り上がって?)唐突にこの2人がキスをするのですが、
その後の2人は“良い関係”のままで、何の展開も無いに等しい状態で終わってしまうんですよね。
中途半端に恋愛エピソードを盛り込むくらいならば、
いっそのこと、エピソード自体が無くても良かったのではないでしょうか。


この作品を素直に楽しめるか否かを分ける、もう1つの要素と思われるのが、作品中に流れる音楽です。
公式ホームページ(http://www.b-dancers.jp/)の宣伝文句を借りるならば、
この作品は『情熱のダンスムービー』なので、随所でダンスミュージックの賑やかなサウンドが響き渡ります。
この音楽を“ノリが良い曲”と捉えるか、逆に“賑やかなだけの騒音”と捉えるかが、
楽しめるか・・・というよりも、この作品を受け入れられるかの、次なる分岐点になると思うのですが、
私がこの作品が楽しめたのは、やはり、この手の曲が好きだったということも大きかったと思います。


そして、これは個人的な目線になってしまうのですが、
横浜BLITZスタジオコースト代々木第一体育館横の駐車場・日本青年館横の駐車場・・と、
ロケ地に比較的馴染みがある場所が多く使われていた事と、
最後のライブ会場設営スタッフが着用しているジャンパーの背中に、
ハロプロ系コンサート会場等でよく見かける“HGSS*1の文字が入っていたりと、
個人的に思わずニヤリとしてしまうシーンが、あちらこちらに散在していたことも、
物語に入り込み易かった要因の1つなのかもしれません。


ただ、この作品を見ていて感じたのは、良くも悪くもavexの映画だなということです。
製作と配給がギャガ・コミュニケーションズということもあり、音楽製作はavexが担当、
さらには、随所に流れる音楽も(当然と言えば当然ですが)avex系アーティストの曲を使用し、
ついには、若手アーティストの方々が自ら出演して歌とダンスを披露するという徹底ぶり。
しかし、前述したトップボーカリスト役の、dreamの長谷部優さんは私にも分かりましたが、
他は、劇場で販売されているパンフレットを見て「そんな人がいたっけ・・・」というレベルだったり、
名前すら聞いたことがない人だったり・・・
・・・まあ、売り出し中のアーティストなので、名前を知らなくても仕方がないのかもしれませんが、
正直に言って、芝居がお世辞にも上手くない人が多かったのには、少々参ってしまいました。


しかし、あくまでも個人的な、hiroちゃんファンとしての目線なのですが、
売れないロックバンドのボーカル(陣内孝則さん)とのセッションのシーンは、見ていて鳥肌が立ちました。
(hiroちゃんも、avex系アーティストなのですが、別格ということでご勘弁を。)
作品の中では2曲のみ、ほんの数分間だけのシーンですが、“歌手・hiro”の魅力が凝縮されていると思います。
ハロプロという少々特殊な世界から見た限りでは、歌手活動をする上での環境は、
hiroちゃんの方が遙かに恵まれているような気がしてならないのですが・・・
・・・この作品がきっかけになって、hiroちゃんの歌手としての評価が高まってくれることを願って止みません。
今更、“男性アーティスト優位”になってしまったVISION FACTORY への恨み節を書いても、始まりませんからね・・・。


最後に結論を書かせていただくと・・・
私のように映画をライブ感覚で楽しめる方には、絶対に楽しんでいただける作品だと思います。
そして、ダンスやダンスミュージックが好きな方や、“ベタ”なストーリーが好きな方にも、
恐らく楽しんで頂けるであろう作品になっています。
逆に、ダンスミュージックが苦手な方や、avexという会社にアレルギーがある方には、
少しお勧めできない作品かもしれません・・・。


以上、少々強引に結論を導き出したような気がしますが、感想を終わらせていただきます。

*1:“本田芸能スポーツサービス”の略であることを、今回初めて知りました・・・。ちなみに、