私もNHKに言いたい
ということで、今日の『NHKに言いたい』を受けて、
私も二言三言、NHKに対して言わせていただきたいと思います。
①海老沢会長は辞めなくていい。すぐには。
世間は海老沢会長に対して「辞めろ辞めろ」の大合唱ですが、
私はあえて、「すぐに辞める必要は無い」という意見を出しておきたいと思います。
自身の出身地である茨城で、地上波デジタル放送を早々と始めたり、
9時台のドラマで、茨城を舞台にした連続ドラマを作ったりと、
会長という職責をフルに発揮して、様々な“特権”を発動してきたであろう海老沢会長にとって、
自らもずっと職員として勤めてきた、NHKの大改革を断行する事など簡単な事でしょう。
ですので、ただ単に今日の『NHKに言いたい』のような番組を作って終わりにするのではなく、
明日からでも即刻、NHKの組織を変えるために動いて、
その経過や成果を、我々の目に見えるように表して欲しいのです。
会長職を辞めるのは、改革を断行してからでも遅くありません。
ただし、1ヶ月以内に目に見える形で改革の成果が見えてこない、
あるいは、改革への具体的な道筋が見えてこないのであれば、
あなたが会長になってからの7年間が全ての元凶ということで、即刻会長職を辞して下さい。
また、改革断行後には、けじめを付ける意味も含めて、会長職を辞してください。
受信料を払っている、いち視聴者からのお願いです。
②NHKを“民放”にする必要はない
今日の『NHKに言いたい』の中でも取り上げられていた、受信料の問題。
視聴者からの意見の中にも、「受信料を取るのを止めてスポンサーを募るべき」的な意見が結構ありましたが、
私はNHKまでもが、民放のようにスポンサーを募って運営すべきとは思いません。
NHKがスポンサーを付けて放送を始めるときは、“公共放送”の看板を下ろすとき。
それは即ち、日本のテレビへの死亡宣告とも言えるのではないでしょうか?
スポンサーの意向に従って番組内容が決められ、さらには報道内容までもが決められてしまう。
果たしてその時NHKは、全都道府県をくまなくネットするテレビ局という事以外に、
どこに存在意義を見いだす事になるのでしょうか?
民放に出来ない事を行う、それが“公共放送”であるNHKの使命であるはずですから。
③スクランブル放送の実施を!
もう1つ、受信料に絡んでこんな意見を。
今日の番組中でも、視聴者からの意見として「スクランブル放送の実施」を求めるものがありましたが、
受信料を払っている世帯と払っていない世帯との間に差を付け、不公平感を無くす為にも、
これは非常に有効な手段ではないかと、私も思います。
WOWOWがBSアナログ放送で行っているように、受信料を払った世帯に機械を設置して、暗号が解除出来るようにすれば、
受信料を払っている世帯でしか通常の番組は見られないですし、
逆に、受信料を払いたくない人は、スクランブルがかかった画面しか見ずに済みます。
そして、災害時などの緊急時にはスクランブルを解除して、
受信料を払っているか否かに関係なく、テレビを見られるようにすればいいんですよ。
えっ?設備費がかかるって?
そんなもの、一連の不正経理事件で一部の不届きな職員が手に入れた「死に金」に比べれば、
視聴者のためにもなる、NHKのためにもなる、「生きたお金」の使い道だと思いますよ。
④NHKは娯楽番組を作るべきです
今回の一連の不祥事が明るみに出るきっかけになったのが、
『紅白歌合戦』や、今は無き『BSジュニアのど自慢』を担当した職員による不正経理事件だったこともあって、
「NHKは娯楽番組を作るべきではない」といった意見があるようなのですが、
私はこの考え方には真っ向から異を唱えさせていただきます。
NHKは日本で唯一、全国47都道府県をネットワークしている放送局です。
他の民放も系列局を持っていますが、47都道府県をネットしている局は無いはずです。
私は埼玉在住なので、幸いにも全てのテレビ局の電波の恩恵を受けていますが、
例えば、私の母方の故郷である青森県では、フジテレビ系とテレビ東京系のテレビ局が無いため、
それらの局の番組は、日本テレビ系・TBS系・テレビ朝日系のテレビ局で、日中や深夜に放送されているケースがほとんどです。
もう少し具体的な例として、私はモーニング娘。ファンなので、それに関係して。
(一応、初めて来られた方のために、丁寧に説明させていただきます。)
彼女達がレギュラー出演している『ハロー!モーニング。』という、テレビ東京の番組があるのですが、
私がネット上で知り合った方が多い岩手では、今年9月を最後に放送が終わってしまったそうなのです。
(以前放送していたはずの青森も、いつの間にか「未放送」になっている・・・・・・。)
そのような地域在住の方々は、この番組でモーニング娘。を見ようと思っても、おいそれと見る事が出来ないわけで、
極端な話、何ヶ月もテレビでモーニング娘。を見る事が出来ないという状態に陥る可能性もあるわけです。
結局、何を言いたいのかといいますと、全47都道府県をネットする唯一の放送機関だからこそ、
ニュース等を放送するのはもちろんのこと、娯楽番組をも放送する事に意義があるのではないかと思うのです。
極論になってしまいますが、もしNHKで娯楽番組が作られなくなってしまったら、
それはある種の“地方切り捨て”になりかねないですよ。
もし仮に、NHKで娯楽番組が作られなくなったならば、私は受信料を払うのを止めます。
⑤『NHKに言いたい』のレギュラー化を
たまに深夜に放送している、NHKの予算決定に関わる国会審議や、
土曜日や日曜日の日中に放送している「委員会の報告」的な番組だけではなく、
今日の『NHKに言いたい』を、1ヶ月に1回とか3ヶ月に1回でいいので、定期的に放送して下さい。
本当に視聴者の声に耳を傾けようとするのであれば、
コールセンターで受け付けた意見に目を通すだけではなく、
会長以下お偉いさんが出演して、視聴者と対話し、外部の識者の意見を聞く番組を定期的に作ってください。
パネリストの顔ぶれは今日のような感じで良いと思うので、
(ただし、テレビマンユニオンの副会長さんは、個人的にはミスキャストでしたが・・・・・・。)
あとは、制作のほとんどを外部に任せて、本当の意味で検証や意見の取り入れが出来る番組を作ってください。
いつも以上に重い内容になってしまい、申し訳ありません。
一応我が家は、今のところ受信料の自動引き落としを止める予定はありませんが、
今後、来年の早い時期まで様子を見て、展開次第では、その限りではありません。
NHK関係者の皆さん、現状のような危機に陥ったのは、海老沢会長1人の責任ではありません。
極端な話、関係者の皆さん全員の責任とも言える問題です。
皆さんの真剣度や心意気を、来年の初めまでじっくり見極めさせていただきますので、そのおつもりで。